【2023年度ATFJ研究会】「シリーズ:宇宙・生命・近代科学-科学でわかること、わからないこと」
Aldebaran S, Unsplash
近代科学は、主として17世紀に形成された機械的世界観を基礎としています。機械的世界観は、対象を要素に還元した上で、そこに実証と数量化が可能な法則性を見出していくものであり、そこで得られる科学的な知見は、膨大な情報として体系的に蓄積されていきます。その発展を見ると、まるで、私たちは世界の多くを理解しており、残された未解明の部分も、これからの科学の進歩で明らかにされていく、といった考えに陥りがちです。しかし本当は、この近代科学の方法論と世界観でとらえることができるのは、宇宙や生命という存在や事象の全体からすれば、ごく限られたものなのかもしれません。そのように近代科学を相対化する視座を獲得することは、人間と自然との関係、環境・資源問題、あるいは近年のデジタル化、人工知能、量子コンピュータなどの問題を根源的にとらえるために不可欠であり、また、私たちが陥りがちな〈自明性の罠〉からの解放をもたらすものあります。2023年度のATFJ研究会では、そのような重要な視座を獲得することをめざします。
2023年
[第1回]6月25日(日) 14:00 – 16:30 科学でわかること・わからないこと (終了)
テキスト: 佐藤文隆、艸場よしみ「『科学にすがるな!』-宇宙と死をめぐる特別授業」岩波現代文庫、2023年 (岩波書店、2013年)
[第2回]7月29日(土) 14:00 – 16:30 不可思議な宇宙 (終了)
テキスト: ジョージ・チャム、ダニエル・ホワイトソン、水谷淳訳『僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない』ダイヤモンド社、2018年
[第3回]8月26日(土) 14:00 – 16:30 臨死体験と科学 (終了)
テキスト: 立花隆『臨死体験(上、下)』文春文庫、2000年
[第4回]9月30日(土) 14:00 – 16:30 古代原子論から量子力学まで (終了)
テキスト: 松井孝典『文明は〈見えない世界〉がつくる』岩波新書、2017年
[第5回]10月28日(土) 14:00 – 16:30 〈明晰の罠〉からの解放
テキスト: 真木悠介『気流の鳴る音-交響するコミューン』定本真木悠介著作集第Ⅰ巻、岩波書店、2012年 (筑摩書房、1977年)
[会場] 原則オンラインで開催しますが、状況と参加者のご希望により、リアル開催の 機会を設ける場合があります。
[定員] 15名 (申し込みが8名に充たない場合、中止することがあります)
[研究会の進め方] 参加される方々の中から各回の担当者(要約者一名、コメンテー ター数名※)を決め、テキストの内容を要約し、コメントしていただきます。それらをふまえて、参加者の間で自由にディスカッションします。実りある会となりますよう、できるだけ、テキストを事前に読んできていただきますようお願いします。 ※適正技術フォーラム共同代表の田中は、原則として毎回コメントさせていただ きます。
[参加費] 適正技術フォーラム(ATFJ)会員:無料
一般の方:4,000円(全5回分) 会員外で学生の方: 2,000円(全5回分)
※ATFJ研究会では、原則として全5回通してのご参加をお願いしております が、各回毎のお試し参加も可能です(会員の方:無料、一般の方:1回1,000 円(学生の方500円)。
[お申込み方法]
○ATFJ会員の方:メールタイトルを”ATFJ研究会申し込み(会員)”として、お名前、メ ールアドレスを明記の上、e-mailにてお申し込み下さい。
○一般の方:メールタイトルを” ATFJ研究会申し込み(一般)”として、お名前、ご所 属、メールアドレスを明記の上、e-mailにてお申込み下さい。学生の方は、その旨 付記していただければさいわいです。その後、事務局からの返信メールに記載され た要領で、参加費を郵便振替または銀行振込にてお支払い下さい。
○お申込み先メールアドレス: info@atfj.jp
※ 適正技術フォーラムにご入会いただける方は、ホームページ上の「入会案内」のページからご入力・送信いただくのが便利です。ただいま、入会された方には田中直著『現代適正技術論序説-近代科学技術に代わる技術体系をめぐって』(社会評論社、2022年5月刊)を贈呈させていただいています。
[事務局・お問合せ先]
適正技術フォーラム事務局
〒110-0003 東京都台東区根岸1-5-12 井上ビル
TEL:03-3875-9286 E-mail: info@atfj.jp
URL: https://atfj.jp/
※ただいま、在宅勤務体制となっておりますので、お問合せは電子メールが便利で す。