【報告】第1回適正技術フォーラム「分散型エネルギー供給と適正技術」を開催しました
2017年11月5日に、適正技術の開発と普及を促すセクター横断的なプラットフォーム適正技術フォーラムが設立されましたが、その初めての定例会に当たる「第1回適正技術フォーラム」が、2月24日に開催されました。
フォーラムは「分散型エネルギー供給と適正技術」と題して、第1部では適正技術分野で活躍する異なるセクターの方がたから、現地での実践に基づいた講演、第2部では参加者によるグループディスカッションを実施しました。
講演に先駆けて、特定非営利活動法人APEX/適正技術フォーラム代表理事の田中直が、「適正技術フォーラムのめざすもの」として、適正技術がこれからの世界に必要な技術体系であることが述べられました。
全講演終了後は、参加者に座席を移動してもらい、6つのテーブルに分かれてのグループディスカッションを行いました。まず共通の問いとして、途上国現地に適合的な再生可能エネルギー技術の条件について話し合ってもらったあと、各テーブルごとに、①再生可能エネルギー普及のためのシステム設計と構築(特に資金調達・製造・流通・販売面から)、②地域主体の再生エネルギー技術開発をいかに進めるか、③再生可能エネルギーにもとづく地域おこしをいかに進めるかというテーマで、議論を深めていただきました。
ディスカッションは、いわゆる「KJ法」に近いやり方で進行し、それぞれのテーブルに成果を発表していただくというかたちを取りました。今回のフォーラム運営を務めるAPEXとしても、グループディスカッションは初めての試みでしたが、それぞれのテーブルで議論もたいへん盛り上がり、参加者からは「楽しかった」という声が多く聞かれました。
イベント終了後は、会場内の食堂の一室で、簡単な立食形式の懇親会を行いました。ここでも活発な意見交換がされ、参加者、関係者、スタッフともに楽しい時間を過ごすことができました。
初回ということで手探りのこともあり、運営面では至らない点も多々あったかと思いますが、まずは、適正技術についてそれぞれで考えていただく機会として、また適正技術に関心を持つ方がたのネットワークづくりの場として、ひとまずはフォーラムが一定の役割を果たせたのではないかと思います。
次回の適正技術フォーラムは、サニテーションをテーマに、6月3日(日)に開催の予定です。詳細が決定しましたら、改めてご案内いたしますので、みなさまのご参加をこころよりお待ちしております。(塩原)