【報告】第1,2回研究会のご報告

適正技術フォーラムでは、適正技術分野での実践的活動やこれからの技術のあり方、国際協力の在り方などに係る講演と質疑を行う定例活動として「研究会」を行っています。

第1,2回の研究会についてご報告します。

 

まだ寒さの残る3月10日(土)、第1回適正技術フォーラム「インドネシアの泥炭地回復と適正技術」が行われました。講師は、京都大学の水野広祐教授です。水野氏は、1970年代よりアジア経済研究所にて、インドネシア経済研究に従事されており、近年は、リアウ州の泥炭社会についてご研究されています。

当日は、泥炭地の荒廃や火災を引き起こしている原因として、アブラヤシやパルプ用材等のプランテーションの拡大があり、土地の権利関係も絡んで、それらの問題が深刻化している現状が説明されました。問題解決のためには、地下水の水位の回復や、住民の自立のための生業の育成が必要となり、泥炭地でも育ちやすいサゴヤシの植林による地域おこしの例等も紹介されました。

第2回目の研究会は、梅雨の真っただ中の6月16日(土)に行われました。「中国、再生可能エネルギーへの大転換」という題目で、長岡技術科学大学の李志東教授にお越しいただきました。

 低炭素社会化に向けた中国のエネルギー転換政策に関して、増え続ける電力需要に答えつつ、地域性もあり不安定な電力である再生可能エネルギーへの転換をどう可能にしているのかという点が最大の関心事でしたが、再生可能エネルギーと電気自動車へのパラダイムシフトについて、膨大なデータをもとにご説明いただきました。これらを可能にする要素として、技術力の進展、制度改革の適確さ・スピード、産業化および貧困解消策としての応用などがあり、中国における低炭素社会化への体制は、日本をはじめとする世界を牽引するものになるようにも思いました。質疑の時間にはさまざまな観点から質問が多く寄せられ、充実した議論を行うことができました。

次回の第3回研究会は、9/1に開催いたします。詳細は追って当会HPでお知らせします。たくさんの方のご参加をお待ちしております。

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